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【デンマーク留学記】デンマークで出会った 「集い」 の体験

こんにちは。ウェブストアスタッフの出石(いずいし)です。
コロナ禍で人と会うことが難しくなって久しいですが、家での過ごし方を見直してみたり、一人で楽しめる趣味を探したりと新しい選択肢をもたらしてくれた側面もあるように思います。何より、家族や友人と過ごせることは当たり前ではなく、とても尊いものだということも教えてくれました。
デンマーク留学記、今回は現地で体験した温かい集まりに焦点を当て、人々の過ごし方や時間の流れを振り返ります。

FDBモブラーのオフィス訪問

留学先のフォルケホイスコーレに入学するまでの1週間は、首都コペンハーゲンを中心に街歩きや企業訪問をしていました。そこで訪れた企業の一つがグリニッチが日本代理店を務める「FDBモブラー」です。
FDBモブラーオフィス宿泊先のホテルまで迎えに来てくれたヤコブさんによると、毎週金曜日は少しだけ早く出勤して、みんなで朝ごはんを食べるそう。
ちょうど金曜日だったこの日も、FDBモブラーの椅子に座りながらハムやチーズの乗ったライ麦パンをいただきました。
FDBグループが集まる広大なオフィスや倉庫を案内してもらいランチタイムになると、今度はみんなで社員食堂に行きます。この日は天気が良かったので外の席でいただきました。
FDBモブラーオフィスFDBモブラーでのランチご飯のあとはオフィスに戻り午後の仕事かと思いきや、みんなで外に出て休憩タイムに。コーラやカールスバーグが並ぶ光景に軽いカルチャーショックを受けました。
この日の話題は当時デンマークにできたばかりのユニクロについて。ある女性スタッフの方からは「ユニクロもいいけど日本からMUJI(無印良品)を連れてきてよ!」と言われました。(※翌年にコペンハーゲンにオープンしました。)

たった1回の訪問でも実感できるほどのアットホームな雰囲気は、日頃の小さなコミュニケーションの積み重ねによるものなのだと思いました。
FDBモブラーオフィス

Bonfire

キャンプやアウトドアのブームに伴って日本でも注目が集まっている焚き火。留学先の学校ではことあるごとに「Bonfire」と呼ばれる、みんなで焚き火を囲む時間がありました。
学校での焚き火 パチパチと音を立てる薪に耳を傾け、不規則に揺らめく炎をじっと見つめる姿。みんな静かに内省をしているのか、はたまた無心になっていたのか、いずれにしても「これをHygge(ヒュッゲ)と言わずして何と言おうか」と思うくらいに安らげる時間でした。
学校での焚き火Bonfireでは薪割りから火起こしまで自分たちで行います。(僕は火起こしで頓挫しましたが...。) 直火で焼いたパンはサクサク・ふわふわ。滞在中の食事の中でも特に記憶に残る嬉しい食体験でした。

Bonfireは参加するときの環境によっても抱く感情が異なるということにも気付きました。期待と不安が入り混じった入学当初、みんなとの別れが迫る卒業間際、みんな口にはしなくても同じ空間にいるだけで自然と気持ちが共有できているかのようでした。

Kerma(カルマ)さん宅 訪問

留学中にしたかったことの一つ、「現地の人の家を訪ねること」は、友人の誘いで思ったよりも早くに叶いました。
物価が高く、外食よりも家で食事をすることが多いデンマーク。また、ルームシェアが一般的なこともあってか、人を家に招くことに対するハードルが日本よりもぐっと低いように感じました。
友人のお宅訪問 友人のお宅訪問クロスの掛かったダイニングテーブル、そこに合わせてあるのはデザインの異なるビンテージのチェア。
植物やお花も飾ってありましたが、どれもこの日のために用意したものではなく、いつも空間を彩っているもの。好きなものに囲まれ自然体でいるKermaさんたちの姿に、招かれる側も緊張がほぐれていきました。 友人のお宅訪問Alabiaのマグカップが好きだというKermaさん。蚤の市に出掛けては少しずつ集めているそう。
友人のお宅訪問
デンマークで体験したさまざまな集いの場面。どれも強制されたり義務感から来るものではなく、自分たちで居心地の良い空間を形作り、「同じ場所に居合わせること」自体に価値を見出し、あとはその場の空気に身を委ねている、そんな姿がとても印象的でした。

グリニッチ 出石(いずいし)

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