【保存版】無垢材テーブルのメンテナンス完全ガイド|北欧の暮らしに学ぶ、10年後も美しい使い方
公開日: 2025年04月16日 (更新日: 2025年08月26日)
一枚のテーブルと共に重ねてきた、家族の時間。
使い込むほどに深みを増し、「居場所」そのものへと育っていくのが、無垢材のダイニングテーブルです。
北欧では、家具はただのモノではありません。
日々を豊かにする道具であり、時をともにする家族のような存在。だからこそ、大切に手入れをしながら、長く使い続ける文化が根づいています。
この記事では、グリニッチが提案する“一生ものの家具”を育てるメンテナンス方法を、具体的かつ丁寧にご紹介します。
無垢材テーブルの魅力と「経年変化」という贅沢
無垢材とは、木そのものを削り出してつくられる家具素材のこと。
オーク・ウォルナット・チークなど、それぞれに違った表情と個性を持ち、年月とともに深い味わいへと変化していきます。
この“経年変化”こそが、無垢材家具の最大の魅力。
北欧の人々は、この変化を「劣化」ではなく「成長」として楽しみます。
傷も、シミも、色の変化も、家族の歴史の一部に。
それを支えるのが、日々のお手入れなのです。
日常のお手入れ方法|毎日できる簡単メンテナンス
基本のお手入れ:乾拭きの重要性
無垢材テーブルの日常のお手入れで最も重要なのは「乾拭き」です。柔らかい布(マイクロファイバークロスや綿布が理想的)で、木目に沿って優しく拭くことで、表面のホコリや汚れを取り除きます。これだけでも木材の呼吸を妨げず、美しい状態を保つことができます。
特に北欧家具でよく使われるオーク材やウォールナット材は、日々の乾拭きだけでも表面の艶が増していきます。毎日の食事後に数十秒かけるだけで、テーブルの寿命は大きく変わります。
水拭きの正しい方法
水分は無垢材の大敵ですが、食べこぼしなどの汚れは固く絞った布で素早く拭き取ることが重要です。この時のポイントは:
- 布はしっかり絞り、水分を最小限に
- 拭いた後は必ず乾いた布で水気を取る
- 洗剤は原則として使わない(特にアルカリ性洗剤は厳禁)
北欧の伝統的な家具メンテナンス方法では、水拭きの後にすぐ乾拭きをすることで、木材の「喉が渇く」のを防ぎます。

メンテナンス・ケア用品
テーブルマットの活用
日常使いのテーブルでは、コースターやランチョンマットの使用も効果的です。特に熱いものや水分を含むものを直接置かないよう注意しましょう。北欧デザインに合うリネンやコットン素材のテーブルマットを選べば、インテリアとしても調和します。

季節ごとのケア|湿度・乾燥対策が寿命を左右する
日本の気候は、北欧に比べて温度差・湿度差が大きいため、無垢材にとっては過酷です。
■ 冬(乾燥)の対策
- 加湿器で室内湿度を**40~60%**に保つ
- 暖房の熱風が直接当たらない位置にテーブルを配置
- オイル塗布の頻度を少し増やす(目安:2~3ヶ月に1回)
■ 夏(湿気)の対策
- エアコンによる除湿を活用
- 結露が起きたらすぐに拭き取る
- 部屋の空気を循環させることでカビ対策にも

テーブル:Aalborg
チェア:FDBモブラー J80
日光による変色への対策
無垢材は日光によって徐々に色が変化します。例えばチーク材は濃く深みのある色に、パイン材は黄色みが増します。この変化自体は自然なプロセスですが、部分的な日焼けを防ぐために:
- 定期的にテーブルの上の物の配置を変える
- 直射日光が当たる時間帯はカーテンやブラインドで調整
- 均等に日に当てるために、半年に一度程度テーブルの向きを変える

FDBモブラー J48 ナチュラル
仕上げ別のメンテナンス方法(オイル・ワックス・ウレタン)
オイル仕上げのテーブル
北欧家具でよく使われるオイル仕上げは、木材の呼吸を妨げない自然な仕上げです。
オイルの塗布方法は、綿布に適量取り、木目に沿って丁寧に塗り、15分程度置いた後に余分なオイルを拭き取ります。
メンテナンス頻度:
- 使用頻度の高い場所:2~3ヶ月に1回
- 一般的な使用:半年に1回
- 乾燥した環境:3ヶ月に1回
おすすめのオイル:
- デンマーク製WOCA社のメンテナンスオイル
- スウェーデン製Bona社のカーリングオイル
- ・亜麻仁油(無垢材の自然な風合いを活かしたい場合)
ワックス仕上げのテーブル
ワックス仕上げは適度な艶と保護性を兼ね備えた仕上げです。
北欧のパイン材家具には、蜜蝋ベースのワックスが伝統的に使われてきました。
メンテナンス頻度:
- 通常使用:3~4ヶ月に1回
- 高頻度使用:2ヶ月に1回
メンテナンス方法:
- テーブル表面をきれいに掃除
- 専用ワックスを薄く均一に塗布
- 15~30分乾燥させる
- 柔らかい布で磨く
ウレタン仕上げのテーブル
耐久性に優れるウレタン仕上げは、メンテナンス頻度は少なくて済みますが、修復が難しい特性があります。
日常のお手入れ:
- 乾拭きを基本とする
- 汚れには固く絞った布で拭き取る
- 専用のクリーナーを使用(一般的なクリーナーは避ける)
再塗装の目安:
- 表面の艶がなくなってきたり、細かい傷が目立つようになったら専門家に相談することをおすすめします。
プロに依頼すべきタイミング
以下のような場合は、DIYではなくプロへの依頼を検討しましょう。
- 深い傷や割れが発生した場合
- 大規模な水濡れ・変形が起きた場合
- 表面の再塗装が必要な場合
- アンティーク家具の修復
専門家を選ぶポイントは:
- 北欧家具の修復実績があるか
- 使用する素材・オイルの品質
- 修復後のアフターフォロー
- 実際の修復事例の確認
特に北欧ヴィンテージ家具は、適切な知識と技術を持ったプロに依頼することで価値を保ち続けることができます。

まとめ|家具を育てる
無垢材のテーブルは、買って終わりではありません。
むしろ「使いながら、育てていく」ことにこそ、本当の価値があります。
テーブルの傷は、暮らしの記憶。
艶は、手をかけてきた時間の証。
家族の食卓を見守ってきた家具は、やがて家族の一部になるのです。
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