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心地良い暮らしをつくる、収納のすすめ【行動動線から考える収納】

みなさん、こんにちは。広報岡田です。
みなさんと一緒に、お家の収納について考えるシリーズの第三回。
今回はポイントの3つ目、「行動動線から考える収納」について、詳しくお伝えしていきます!

前回は持ちものの把握の仕方と、それを素敵に収納するコツをご紹介しました。

そうした収納のためにこれから新しく家具を買う場合、事前に考えておきたいポイントがあります。
それは、どんなサイズの家具を、どのように配置するか、です!

このポイントを抑えていないと、せっかく買った家具がお部屋に対して大きすぎたり、置く場所を誤って使いづらくなったり・・なんていうことも。
家具の魅力を存分に発揮できないのは、本当にもったいない!

ということで今回は、収納家具の選び方と配置のコツ、お届けします。

行動動線を考える

インテリア選びと配置を考える上で重要なのが、行動動線。
ここでは「動作寸法」と「動作空間」の2つについて考えます。

「動作寸法」とは、人が座ったり、しゃがんだり、手を伸ばしたり・・など、人の手足が動く範囲の寸法のこと。
上の写真のように、しゃがんで、扉を開けて、物をとる・・といった一連の動きに必要な寸法です。
家具を使うためにどれくらいのスペースが必要?がわかるので、家具をどのように置くかの参考になります。

この「動作寸法」に家具のサイズを合わせて、さらに作業に必要な空きやゆとりを加えたスペースが「動作空間」。
置きたい場所に対して家具のサイズは合っている?がわかるので、最適な家具選びの参考になります。

つまり家具選びと配置には、行動動線を考慮することが大切!というわけです。

知っておきたい、家具選びとレイアウトのポイント5選

ここからは実際の生活場面でよくある、収納に関する動作寸法について、知っておくと便利!な5つをご紹介します。

今あるお部屋のスペースに、どのサイズの収納家具を選べば、またどのように配置すれば、居心地良い空間になるの?
それを考える上で参考にできる5つの寸法はこちら!

 ①物を運ぶ・・700㎜

料理を運ぶときは横幅700㎜以上必要。
上のようなレイアウトでいうと、ダイニングテーブルと食器棚は700㎜以上離すと安心、ということです。

例えば写真にあるグリニッチのカップボードは、奥行き450㎜。
だからダイニングテーブル横にカップボードを置きたい場合は、ゆとりをもたせてテーブル横には1200㎜程度のスペースが必要、ということになります。

②ダイニングチェアに座る・・750㎜

ダイニングチェアに座るときは、テーブルから750㎜以上のスペースが必要。
上の写真のようにダイニングテーブルと食器棚をレイアウトするなら、その間隔を最低でも750㎜空けたい、ということです。

例えば写真にあるグリニッチのキッチンボードは、奥行き450㎜。
キッチンボードを置く場所には、テーブルから1300㎜ほどのスペースがとれていると安心。

③開き扉を開ける・・900㎜

開き扉がついたキャビネットを配置する時は、開ける動作のために900㎜以上のスペースが必要。
リビングなどで、ソファやイージーチェアを合わせて配置するときは、この寸法を参考にバランスをとります。

ただ開き扉の場合は、扉の大きさにもよって変わります。
上記の900㎜は、扉一枚が450㎜幅の場合の寸法。
開き扉の場合は、家具の寸法を把握して、必要な動作空間を考えるのもポイントです。

④引き出しを開ける・・1000㎜

引き出しがついたキャビネットの場合は、引き出す動作のために1000㎜以上のスペースがとれれば、ストレスなく使えます。
この寸法を参考にして、周りに置くもののレイアウトを考えると、使いやすく動きやすい。

これを見てわかるように、引き出し付きのキャビネットは、開けたり閉めたりするのに大きなスペースが必要になります。
新しく買うときは、スペースが十分とれていることを事前に確認しましょう!

⑤ベットから起き上がる・・幅650㎜

ベッドからの寝起きには、ベッド横に500㎜以上必要。
ベッドサイドにチェストや、ちょっとしたものを仮置きするサイドテーブルを置く際は、この動作寸法を参考に配置しましょう。

きちんと整った寝室とそうでないものとでは、朝起きた時の気分も大きく違いますよね。
家具のレイアウトひとつで、身体も気持ちも健やかになる!と私は思います。

「ゆとり」は使う人・使用目的に合わせる

家具を置くスペースを考える上で、あらかじめとっておきたい「ゆとり」。
そのゆとりも、人によって、またその目的によって、大きさの程度は異なります。

例えば、若い人に比べて高齢の方だと、物を出し入れしたり、立ち上がったり・・といった動作は負担がかかるもの。
ゆとりを少し多めにとることをおすすめします。

また身体の大きさも人それぞれ。
使う人に合わせてゆとり寸法をとってあげることで、よりその人にあった快適な空間になります。

またその空間をどういう目的で使うかによっても、ゆとりの程度が異なります。

ゆったりくつろぐリビングでは、ゆとりは大きめにとってあげるほうが、よりリラックスした空間に。
反対に動くことがメインのキッチンでは、ゆとりはそれほど多くとらない方が、家事効率が良くなります。

こうした使用目的にあわせたゆとりの取り方も、快適な空間づくりにとって大切なポイントです!


行動動線から考える収納、いかがでしたか?
次回はいよいよ最終回、「シーンに合わせた収納」について、お届けします。
どうぞお楽しみに!

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