【完全ガイド】ジャパンディとは?静けさと温もりを叶えるインテリアの魅力と取り入れ方

はじめに|暮らしに「調和と余白」を取り戻すスタイル

ジャパンディ(Japandi)とは、日本の美意識と北欧のデザイン哲学が融合した、新しいインテリアスタイルです。ものを持ちすぎない暮らし、自然素材へのまなざし、静けさの中に宿る心の豊かさ。そうした価値観が交差し、今、世界中で注目されています。

グリニッチが大切にしている「Life Place(居場所づくり)」という考え方も、まさにこのスタイルに通じるものでもあります。家具はただの物ではなく、日々の時間を豊かにする道具であるという思想。この記事では、ジャパンディスタイルの背景や特徴、実践的なインテリアの整え方まで、徹底的に掘り下げてご紹介します。

 

1. ジャパンディとは?

ジャパンディ(Japandi)は、Japan(日本)とScandinavia(スカンジナビア=北欧)を掛け合わせた造語です。海外では2015年頃から注目され、日本国内でも整える暮らし丁寧な暮らしを求める人々の間で広がりを見せています。

このスタイルは単なる「ミックス」ではなく、共通する価値観を持つ2つの文化が融合した結果、生まれた本質的な暮らし方の提案でもあります。

ジャパンディの背景にある価値観

北欧的な思想   日本的な美意識
心地よさ(Hygge)の追求 ""を活かした静けさ
機能美とタイムレス性 引き算のデザイン
自然との共生 素材に宿る物語

 

このように、ジャパンディは"美しいものに囲まれたい"というよりも、「心が静まり、自分に還れる空間をつくりたい」という願いから生まれたスタイルです。

ラウンジチェア:101 COPENHAGEN Toe Armchair Flat
サイドテーブル:101 COPENHAGEN Big Foot Table
テーブル:101 COPENHAGEN Brutus Coffee Table

 

2. ジャパンディが今注目される理由

モノより心の余白を求める時代へ

現代の暮らしは情報やモノにあふれ、日々の中で「静けさ」や「余白」がますます貴重なものになっています。SNSや多忙な生活の中で疲れを感じやすい今こそ、自宅という場所に整えられた空気選び抜かれた心地よさを求める人が増えています。

そんな中で注目されているのが、視覚的にも精神的にもノイズが少ない空間をつくるジャパンディ。静かな色合い、自然素材の家具、光と陰影がつくる美しい。それらは、モノに囲まれるのではなく、モノに助けられる暮らしへと私たちを導いてくれます。

②物質よりも意味を大切にする潮流

日本の「侘び寂び」や、北欧の「タイムレスデザイン」は、どちらもモノの背景や想いに価値を見出す考え方です。

消費だけでなく、暮らしに本質的な豊かさを求める人々にとって、ジャパンディは心に寄り添うスタイルとして響きます。

ジャパンディの中核にあるのは、和の感性である日本特有の美意識があります。それは、単に装飾を抑えるミニマリズムではなく、「余白を慈しみ、静けさの中に豊かさを見出す」という、深い思想に裏打ちされた美のかたちです。

たとえば、「間(ま)」の考え方。家具と家具の間にゆとりを持たせることで、視線が流れ、空間に呼吸が生まれます。また、素材のありのままを尊重する「素の美しさ」は、塗り重ねるのではなく、削ぎ落とすことで本質を際立たせる日本文化特有の感覚です。

北欧のデザインに見られる「自然との共生」「タイムレスな道具としての家具」といった考え方も、和の思想と深くつながっており、ジャパンディはその共通点を美しく昇華させたスタイルといえるでしょう。

 

3. ジャパンディスタイルの6つの特徴

自然素材を活かす

ジャパンディスタイルにおいて素材選びは最も重要な要素の一つです。

北欧では主にオーク、チーク、パインなどの木材が好まれますが、日本では杉、桧、楓などが伝統的に用いられてきました。これらを融合させる際のポイントは「トーンの統一」です。例えば、北欧家具の多いリビングに和の要素を取り入れる場合、北欧家具に多い明るめの木材に合わせて、桧や楓などの淡い色味の木材を選ぶことで違和感のない調和が生まれます。また、竹、和紙、籐(ラタン)、麻などの自然素材を効果的に取り入れることで、ジャパンディスタイルに深みが増します。

greenicheでもオーク材やウォルナット材のキャビネット、リネン生地のソファなど、時間とともに深みを増す素材を多く取り扱っています。

シンプルさと機能美:無駄のないデザイン哲学

ジャパンディの核心は「必要性と美の融合」です。装飾のための装飾を排し、機能そのものが美となるデザインを追求します。例えば、北欧デザインの巨匠アルネ・ヤコブセンの「セブンチェア」は、無駄のないシンプルなラインと洗練された機能性を兼ね備えており、和の空間においてもその美しさが際立ちます。

 

カラーパレットは静かな中間色

ジャパンディの色彩計画は、基本的に抑制された色調の中での微妙な変化を楽しむスタイルです。具体的には以下の配分を意識すると洗練された空間になります:

  • ベース(約70%):白、生成り、薄いグレーなどのニュートラル色
  • メイン(約25%):ウォルナット、オーク、檜などの木材が持つ自然な色合い
  • アクセント(約5%):藍色、炭黒、朱色などの伝統的な日本の色彩
シャンデリア:101 COPENHAGEN Drop Chandelier Bulp Grey

 

④「間」を尊重したレイアウト

北欧デザインの「ゆとりある暮らし」と日本の「間(ま)」の概念は、ジャパンディの空間設計の中核を成しています。この二つの考え方を融合させるポイントは、「余白を設計する」という視点です。

  • 家具の配置に余裕を持たせ、一つ一つのアイテムが「呼吸する」空間を確保する
  • 視線の抜けを意識し、部屋の隅々まで見通せる開放感を保つ
  • 装飾過多を避け、特別なアイテムに焦点が当たるよう計算された簡素さを心がける
ウォールランプ:101 COPENHAGEN Clam Wall Lamp Bronze
フラワーベース:101 COPENHAGEN Kabin Vase Fat Black

 

4. サステナブルな視点でのインテリア発展と将来性

ジャパンディスタイルは単なるデザイントレンドを超え、サステナブルな暮らしの在り方を提案しています。北欧と日本に共通する「必要なものを長く大切に使う」という価値観は、現代の環境問題にも通じる視点です。

ジャパンディスタイルは、グローバル化の中で失われがちな文化的アイデンティティと、普遍的な美しさの両立を目指す、未来に開かれたデザイン哲学といえるかもしれません。

チェア:FDBモブラー J48


5. まとめ|心地よさを選ぶという暮らし方

ジャパンディスタイルは、装飾的な派手さはありません。
けれど、その分だけ、日々の暮らしに静かに寄り添い、心を整えてくれる存在です。

「見せたい空間」ではなく、「帰ってきたい空間」を育てていく——
greenicheでは、そんな視点から家具と向き合い、お客様と一緒に居場所づくりを考え続けています。

あなたも、まずは一脚の椅子、一灯の照明から、ジャパンディのある暮らしをはじめてみませんか?

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