- 北欧の暮らしのアイデア
北欧のライフスタイルから学ぶ 、集う空間の魅力
人の集まりが徐々に戻りつつあるなか、家族や親しい仲間と久しぶりに顔を合わせることで、その嬉しさを、一層強く感じた方も多いかと思います。
「人が集まって、同じ時間と場所を共有すること」というのは、北欧の人々が古くから大切にしている、豊かな日常を送るためのエッセンスでもありました。
今回は北欧の暮らしや考え方を通して、人が集う空間づくりの大切さについて考えます。
北欧の人々にとっての「集う」
“幸せの国”と言われるデンマーク。
彼ら彼女らにとっての豊かな暮らしには、「人が集う」ということが欠かせない大切な要素です。
例えば、デンマークの人々の日常は、”家族や気のおけない仲間達との集まり”を意味する「Small Gathering(スモールギャザリング)」という言葉で表されます。
日常的に家に人を招いたり、自然に囲まれた「サマーハウス」で家族や友人とのんびりと過ごすことに、豊かさを見出します。また居心地の良い空間や時間を表す“Hygge(ヒュッゲ)”にも、「一緒に何かをする」「一緒に経験を共有する」といった、”人とつながる”という意味が込められています。
人と関わり合いながら日々を送ることが、豊かな暮らしにつながる。デンマークの人々にとっては今も昔も、「集う」ことは暮らしの大切なエッセンスなのです。
共同生活は新しいラグジュアリー?
デンマーク・コペンハーゲンに創設された、リサーチ&デザイン研究所「SPACE10」によると、近年、世界中で共同生活(シェアードリビング)をするための空間が増加しています。
それは、近い将来訪れる”地球の人口増加”や”天然資源の枯渇”という問題を解決する手段であるとともに、”一緒に暮らす”ことへの関心が高まっていることが背景にあります。
人口増加に応えるために住宅が多数供給される一方で、特に大都市では、ご近所同士のつながりがほとんどないという問題があります。人口増加は人々の交流や人間関係の増加にはつながらず、むしろ今、孤独を感じる人が増えているのです。
コミュニティの大切さが見直される今。かつては「贅沢の一形態」であった一人暮らしや郊外の豪邸ではなく、共同生活が”新たなラグジュアリー”として世界的に注目されています。
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デンマーク企業が作る、”みんなの集いの場”
日本でも馴染み深いデンマーク発の雑貨店、「フライングタイガーコペンハーゲン」が手掛けたのが、”みんなの集いの場”というユニークな施設です。
閉鎖する教会やホテルを買い取り、ヨガやダンスなど、毎日様々なプログラムが開催されています。中でも特徴的なのが、毎日開催される夕食会。
デンマークの他のレストランに比べてると破格の値段で食事ができ、子供を連れた家族や、学生、ビジネスパーソン、中高年から高齢者に至るまで、あらゆる人が集います。食卓を囲んで見知らぬ人同士が何気ない会話を楽しんだり、新しい出会いが生まれる場となっているのです。
”みんなの集いの場”についてCEOのレナート・ライボシツ氏は、「関係性を築き、何かを始めるきっかけを与える場所」とし、この空間を作ることで人々の日常に変化をもたらしたい、という想いが込められているのだそう。
「集う空間」は安らぎだけでなく、新しいスタートを切るエネルギーや、アイデアが生まれる場所にもなるのです。
(出典:https://ameblo.jp/comfa/entry-12579075453.html )
広報 岡田