ダイニングに最適な北欧椅子はどれ?失敗しないサイズ・座り心地の考え方

毎日いちばん長く座る場所を、心地よくするために。

食事をする時間だけでなく、家族と語らう時間、ひとりでコーヒーを飲む時間、ちょっとした作業をする時間——
気づけばダイニングチェアには、毎日の暮らしの多くの時間が宿っています。

北欧の人々は、椅子を「暮らしを豊かにするための道具」として考え、
長く使えること、心と体が自然にほどける心地よさを大切にしてきました。

この記事では、
ダイニングに最適な北欧椅子の選び方を、サイズ・座り心地・素材・暮らしの動線から丁寧に解説します。

失敗しないための考え方を知れば、
あなたの家の中心(LifePlaceは、きっともっと心地よくなるはずです。


1|そもそも「北欧の椅子」はなぜダイニングに向いているのか?

北欧の椅子は、デザインの美しさだけでなく、生活文化と深く結びついています。

長く座ることを前提とした設計

寒い季節が長い北欧では、家の中で過ごす時間が長く、
「何時間座っていても疲れにくい椅子」が必須

背もたれの角度、座面の奥行き、体重を預けたときの支え方まで、細やかに計算されています。

シンプルで軽やかなデザイン

家具が空間を圧迫しないように、
線の細いフォルムや自然素材を使い、ほどよい余白をつくるデザインが特徴。

ダイニングの動線を邪魔しないことも、北欧椅子が選ばれる理由のひとつです。

無垢材や自然素材がつくる温かみ

手に触れたとき、自然素材の椅子は体温となじみ、季節に左右されず心地よい。
グリニッチが大切にしている「素材と調和する暮らし」に通じます。


2|ダイニングチェア選びで失敗しやすいポイント

北欧椅子を選ぶ際、多くの人が見落としがちなポイントがあります。

テーブルとの高さが合っていない

ダイニングの快適さは、
椅子の座面高 × テーブル天板高
のバランスで決まります。

合わないと

  • 腕が疲れる
  • 姿勢が安定しない
  • 食事がこぼれやすくなる

など、小さなストレスが積み重なります。

奥行きが深すぎる/浅すぎる

座面の奥行きは座り心地を左右する最重要ポイント。
深すぎると足が浮き、浅すぎると体重の逃げ場がなく疲れます。

座り心地を「見た目」で判断してしまう

北欧椅子はどれも美しいため、
見た目で選びたくなりますが、体に合わなければ長く使えません

あなたの暮らしに寄り添う椅子を選ぶために、次からは具体的な考え方を紹介します。


3|失敗しないためのサイズの考え方

 理想の高さ|テーブル差尺は「2730cm

差尺とは、
テーブル天板の高さ椅子の座面高さ(SH
のこと。

一般的に最も快適なのは

2730cm

たとえば、

  • テーブル:高さ72cm
  • 椅子(SH):4345cm
    が理想的な組み合わせ。

北欧椅子はSHが高すぎないため、日本の住まいにも合わせやすい構造です。

 奥行きは「深いほど良い」は誤解|4045cmを目安に

奥行きは座ったときの安定感と直結します。

  • 浅い(~39cm 姿勢が前のめりに
  • 深すぎる(46cm~) 足が浮く・腰が痛い

4045cmが最もバランスがいい

グリニッチでも扱う北欧チェアは、このレンジに収まる設計が多く、
長時間座っても体が自然と馴染むのが特徴です。


 肘掛け(アーム)の有無は暮らし方で決める

アームチェアが向いている人

  • ゆったり過ごす時間が多い
  • 椅子をくつろぎの場として使いたい
  • 長時間作業する

アームなしが向いている人

  • ダイニングを広く見せたい
  • 動線をスムーズにしたい
  • 来客が多く、人数を柔軟に調整したい


4座り心地はどこで決まる?北欧椅子の設計ポイント

背もたれの角度と支え方

北欧椅子は、背中の曲線に沿って自然に寄りかかれる緩やかなカーブがあります。

心地よさの秘密は、

  • 肩甲骨の位置
  • 腰の支え
  • 背中の逃げ場

これらを計算した角度設定にあります。

座面素材:木・ペーパーコード・布の違い

素材

特徴

北欧らしさ

木座

シャープで軽やか。経年で味が出る

ペーパーコード

体圧分散に優れ、長時間疲れにくい

◎(北欧椅子の象徴)

布張り

柔らかくあたたかい、選択肢が多い

ペーパーコードは、グリニッチでも人気の座面素材。
固いようで柔らかい不思議な心地よさが特徴で、長く座るほど違いがわかります。



5|ダイニングにおすすめの北欧椅子

北欧の椅子はそれぞれに「暮らしをどう豊かにするか」という明確な意図があります。
ここでは、ダイニングでの使い勝手・サイズバランス・座り心地を軸に、グリニッチが自信を持っておすすめする名作椅子をご紹介します。


J46FDB Møblerデンマーク生活協同組合連合会家具部門)

軽やかな佇まいと親しみやすさで、家族が集まるダイニングに心地よい空気をつくる一脚。

特徴

  • 軽量で扱いやすく、動線を邪魔しない
  • SH45cm前後で日本のテーブルに馴染む
  • カジュアルで北欧らしい毎日の椅子


J80FDB Møblerデンマーク生活協同組合連合会家具部門)

幅広の座面と包み込むようなアームが特徴。長時間の食事や作業でも疲れにくい北欧の定番。

おすすめポイント

  • ペーパーコード座面の柔らかいフィット感
  • 程よい奥行きで安定した座り心地
  • ダイニングとリビングをつなぐくつろぎの椅子として最適


J39(ボーエ・モーエンセン)|Fredericia

人民の椅子と呼ばれる名作

シンプルで力強いデザインが魅力。無垢材とペーパーコードがつくる温かみは、日常の風景に自然と溶け込みます。

特徴

  • 体をしっかり支える安定感
  • 座面幅が広く、ゆったり座れる
  • 料理を楽しむ時間、家族の会話を深める椅子として理想的

こんな人に

  • 食事後もダイニングで過ごすことが多い
  • 長く使える相棒のような椅子を探している


PK1(ポール・ケアホルム)|Carl Hansen & Søn

ミニマルで軽やかな名作

ステンレススチールとペーパーコードのコンビネーションが美しい、ケアホルムらしい彫刻的な一脚。

魅力

  • 見た目以上の軽量性で取り回しが良い
  • 通気性がよく、長時間でも蒸れない
  • ミニマルな空間やジャパンディにも映えるデザイン

ダイニングでのメリット

  • 軽快で省スペース
  • 圧迫感なく、空間に余白をつくる


CH23(ウェグナー初期の名作)|Carl Hansen & Søn

繊細さと安定感のバランスが秀逸

背中を優しく受け止めるカーブと、軽やかなフレームが心地よく、ウェグナーの確かな技術を感じられる一脚。

特徴

  • 背もたれの傾斜が自然体の姿勢をつくる
  • ペーパーコード座面が体圧を分散
  • 視覚的に軽やかで、ダイニングが広く見える

おすすめの暮らし

  • 食事も作業もひとつの椅子で完結したい
  • スタイリッシュでも温もりある空間をつくりたい

PP68PP Møbler

ウェグナーの“機能美”が結晶化した椅子

座り心地を追求した名作。座面サイズが広く、体格を選ばず安定して座れます。

魅力

  • 腕を置きやすいアームが、食事中の姿勢を楽にしてくれる
  • PP Møblerの精緻な木工技術で耐久性抜群
  • デザインと機能の両立が際立つ長く使える椅子

こんな人におすすめ

  • 家族全員が使いやすい万能な椅子を探している
  • テーブルで過ごす時間が長い


CH24Yチェア)|Carl Hansen & Søn

北欧家具の象徴的存在

包み込むような背もたれと、柔らかなペーパーコード座面。毎日使っても飽きない、北欧椅子の定番。

特徴

  • 長時間座っても快適な背中のカーブ
  • 空間の印象を明るくする軽やかさ
  • どんなスタイルのダイニングにもフィット


6|あなたに合う北欧の椅子を見つける3つのステップ

STEP 1|暮らし方を想像する

  • どんな時間を過ごしたいか
  • 誰とどれくらい使うか
  • ダイニングをくつろぎの場にしたいか

STEP 2|サイズを合わせる

テーブルとの高さ、椅子の奥行き、アームの有無を総合的にチェック。

STEP 3|実際に座ってみる

座り心地は数字以上に、相性が大切。
北欧の椅子ほど、座った瞬間に違いがわかります。


まとめダイニングに最適な椅子は、あなたの暮らしが決める。

北欧椅子を選ぶということは、
美しいデザインを取り入れるだけではなく、
これからの日々を心地よくするための居場所づくりでもあります。

サイズが合い、座り心地が良く、素材が暮らしになじむ椅子は、
家族の会話やひとりの静かな時間を豊かにしてくれるもの。

あなたの毎日をやさしく支える、
長く愛せる一脚と出会えますように。

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