- グリニッチの取り組み・広報
「Life Place」とは?〜グリニッチが大切にする考え方について〜
グリニッチでは心を満たす居場所を「Life Place」と呼んでいます。
代表を務める今田の〈ある体験〉が基になって生まれた、私たちがインテリアを通して伝えたい大切な想いです。
今回は「Life Place」の考えに繋がった〈ある体験〉について、今田自身が振り返ります。
人生の転換期となった、会社員・営業マン時代
広告の営業をしていた、会社員時代。とにかく忙しくて、毎日深夜残業と飲み会、家には寝に帰るだけ。休日はほとんど寝ているか、仕事の準備か付き合い…仕事は充実しているけれど、プライベートは?という日々を過ごしていました。
でも、若い自分にはそれがちょうど良かったのだと思います。なぜならこの会社で働きたいと思った理由は、自分の能力を高めたかったから。ただ楽に稼ぎたい、とかではなくて、「力をつけて、自立できる人間力を身に付けたい」と常に思いながら仕事をしていました。
今思うと、AIの台頭やコロナ禍などの時代・社会の変化にも左右されない、自分らしくサスティナブルな生き方を模索していたのだと思います。
だから日々の心がけでも、販売実績だけをあげるためのテクニックではなく、相手が価値を納得するための知識収集力と説得力、人を引き寄せる魅力や、信頼される力を身に付けたいと思っていました。その目的があったから多少きついことにも"社会勉強のひとつ"と前向きに捉えることができたし、会社を活用して様々なことに積極的にチャレンジすることができました。
テクニックだけに頼りたくなかったので時間はかかりましたが、少しづつ力がついてきて、会社から期待される売り上げを大きく上回る数字も作れるようになりました。同僚や先輩、そして編成・制作チームにも認めてもらう機会が増え、やればやるほど成果も伸びていきます。"売れるテクニック"も少し備わってきている自分に違和感を感じつつも、新しい領域の仕事にも挑むことができるようになっていきます。ただ次第に、自分が元々避けていた「テクニックで売る」という仕事の仕方に片寄ってしまいそうにもなっていました。
「本当にこのやり方を続けていていいのか...?」
仕事が辛いとかプライベートがない、といった悩みではなく、「この仕事は自分が理想とする未来に向かっているのか?」という迷いが出てきました。
ヴィンテージテーブルとの出会い
そんな時出会ったのが、ある一つのヴィンテージテーブルでした。
「寝て、食べて」の場所だけだった部屋に、ある休日に思いつきで購入したヴィンテージテーブルを迎えると、「壁際の角に間接照明を点けたい」「窓際には観葉植物が欲しい」「本を棚に整理したい」「自分のためのコーヒーカップはこだわりの1つを手に入れたい」と、徐々に自分らしい暮らしの環境が整っていきました。
それは心を整えることにも繋がり、例えば道端の花が綺麗なことに気づくようになり、相手の気持ちを理解する余裕ができて人付き合いが良好になり、クライアントが笑顔になれる提案内容を夜まで楽しみながら考えたり、自分の内面が明らかに変化しました。
環境をつくることの重要性
このような私生活での変化をきっかけに、後のグリニッチ創業のきっかけにつながる、「日々暮らす環境が人をつくる」ということに気づきます。
そしてそれは振り返ると、仕事において、私が知らず知らずのうちに実践していることでもあったように思います。
リクルート社で働きたかった理由、それは、自立できる人間力をつけたいと思ったから。本来持っているであろう「力」を高め、それを最大限に発揮できる環境のある会社だと思ったから。
当時から比較的、高いスキルと能力を持った人たちが集まる精鋭企業でした。そんな素晴らしい同僚と先輩や上司、クライアントとのコミュニケーションの機会に恵まれていたので、「お金をもらいながら学ばせてもらっている」という気持ちで、与えられた環境を最大限活用し努力することで、周りからも認められる人間に少し近づいていく事を実感できました。
環境を整え、それをうまく活用できれば、人間の能力は最大限高めることができる。人は、その元々備わっている能力が覚醒する。
一つのヴィンテージテーブルをきっかけに、「環境が人をつくる」ということに改めて気づくことができました。また同時に、「ヴィンテージのテーブルを一つ取り入れてみる」というような比較的小さなきっかけでも、環境、そして内面の変化に繋がるのだと実感しました。
「環境をつくることの重要性」をお客様に伝え広めること。それをお客様が実際に体験できるような、サービスやプロダクトを提案すること。本来持っている内面の豊さを一人ひとりが実感できるような〈居場所づくり〉を、お客様に提供したい。
会社の核である「Life Place」という言葉には、そのような想いを込めています。
(グリニッチ代表/今田)